保管されている手織り機を見せて頂きました。ブログでも紹介していますが、この手織り中継表の手間のかかりようは、半端ないです。寺岡さんもそうでしたが、手で噤んだ経麻糸を張るために、70才のおばあさんがこの大きな木槌でくさびを打つ様は凄いの一言です。しっかり張らないと藺切れを起こすからです。 手織りの中継表は、昔から最高級品とされてきました。しかしそもそもこの表が織られるようになった経緯は、山合いの地区では円座しか作れないような(ロク藺と呼ばれる)背丈の短い藺草が多く、何とかこの藺草を使えないかと考えられたものです。値段が長引表の倍以上したのは、1枚織るのに数日かかるため、その人件費が高かったからです。藺草自体は、長引表に使用する藺草とは全くの別物です。 しかし大変な手間がかかっているので、貴重な畳表には違いありません。
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