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JAやつしろ千丁町支所

 国産畳表の95%を産出する熊本県八代市。八代JAには鏡・北新地・竜北・龍峯・金剛・平和・古閑出・太牟田・千丁の各支所がありますが、その中で最も多く畳表が流通するのが千丁(せんちょう)市場です。
 生産農家の方たちが織った畳表は、市場で入札にかけられ、落札した産地業者を通して全国の消費問屋→畳店に送られます。やつしろJAブランドである「ひのさらさ」「ひのさくら」「ひのさやか」の認定を受けるためには、JAに検査を申し込み、認定を受けなければなりません。多いときには一日に一万枚近い出品があるそうです。
 入札が終わった時間、落札された畳表を見て回りました。下物から上物、在来種からひのさらさまで、生産者が違うと畳表の顔が違うのが良く分かります。

切れないヒゲ

 一番驚いた事は、これだけの畳表が運び込まれているにもかかわらず、市場にゴミ(耳毛の緑の部分)がほとんど落ちていないことです。小まめに掃除をしているのですかと聞くと、「する必要がない」との事。畳店の方ならお分かりになると思いますが、6〜8枚の中国産畳表を縦にドンと置いただけで、藺草の先端がポロポロ千切れてきます。しかし国産畳表は藺草に粘りがあるため、根(耳毛の短い方)と同様にピンと付いたままです。私の知る限り、中国産畳表ではあり得ないことです。さすが国産畳表は藺草が生きています。
 畳表は表の面ばかり見ていてもダメです。草を見なければ何も分からない理由がここにある、と私は思います。

検査風景

 ちょうど生産者の方が、ゴザ(産地では畳表とは呼びません)の検査に来られていました。千丁市場からほど近い吉王丸の石橋幸浩さんです。吉王丸には北と南地区があり、小嶋新吾さん、平川公治さん、吉住忍さんなど良い畳表を織られる方がたくさんいらっしゃいます。
 石橋さんはひのさくらとして検査を申し込み、その規格を満たしたのでJAの印を押しているところです。

検印ひのさくら

 丸い生産者シール、石橋さんの所属する肥後北吉会の印、そしてJAブランド「ひのさくら」の認定印(緑)、畳表のランクを表す検印(赤)が、すべての畳表の端に揃っています。そしてこちらの商品名にあるようなひのさくらのラベルが貼付されて出荷されます。
 藺草は海側に行くと柔らかく長く育ち、反対に山側では固く短い藺草に育ちます。海・山に挟まれたこの千丁地区は、その土質が最も良いと言われています。そのため良質の畳表が多く持ちこまれ、またJAの入札担当者による厳しい検査が徹底されていることもあり、おそらく他のどの市場よりも畳表の質は上だと思います。質、量ともに日本一良い畳表が揃う市場、ということになります。

畳‐岐阜ドットコム 有限会社 石河製畳店
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