後ろに下がる時、足が抜けないのでひっくり返りそうになります。そして腰の痛みに耐えながら、時には気合を入れながら、ただ淡々と同じ動作を繰り返します。最近ではポット苗といって、予め箱にセットした苗を機械で植え付ける方法も普及しています。しかしこの「手植え」こそ、昔から行われてきた藺草栽培の原点だと言えます。いつも当たり前のように表替えに使用している畳表ですが、植え付けだけでもこんな大変な農作業なのです。この藺草が畳表になるまでには、気が遠くなるような「人の手」が加わっているのです。だからこそ、あのすばらしい畳表になるのだと思いました。 開始から約2時間、ようやく最初の100mが終わりました。体の至る所が、悲鳴を上げています。「痛い!」
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